Vol.009 インターネットオークションのメリットが一部失われる!?


Yahoo!オークションをはじめとするインターネットオークションでは、さまざまな商品が取引されている。インターネットオークションでは、詐 欺や違法出品などがしばしば話題にされることがあるが、ここではむしろ、特定の出品物において今後制約を受けることになるかもしれないことを中心に考える ことにする。

国内におけるインターネットオークションの代表的なものは、次の通りである。
他にも小規模なサイトは色々とあるが、めぼしい出品がなされることがほとんどないことから、ここでは割愛する。

インターネットオークションのメリットとして、ユーザーの立場で考えると次のようなものが考えられよう。
(1) 昔は比較的簡単に入手できていたが、入手しそびれていたり、廃盤・生産中止などのために入手が困難なものを入手するチャンスがある。
(2) 特定の商品を、市場で売られている価格よりも安く入手できる可能性がある。
(3) 非売品グッズなど、通常は入手できない商品を入手できる可能性がある。
しかしながら、(3)に該当するケースのうち、購入商品の付属品やプレゼント当選品およびこれらの類の商品を除くほとんどのものについて、関係企業・業界 など から「出品すること自体に問題がある」という苦情がオークションサイトに集まることによって、今後出品・落札することができなくなる可能性があるというも の(実際、2006/11/13に生まれ変わった楽天オークションでは、こうした類の品物(販促グッズなど)が軒並み出品禁止指定にされている模様である。詳しくはこちら。この根拠として考えられるものとして、
  1. 特定のグッズの製造・供給元となる企業と、販売店・代理店などとの間で、そのグッズの使用条件について交わされる「使用許諾契約」。
  2. 著作権をはじめとする知的財産権関連法律(同等の効果が あるものを含む)。
  3. 特定のグッズの製造・供給元となる企業や、販売店・代理店などが属する企業などにおける、社内規則(同等の効果があるものを含む)。
といったものがある(上記の各項目に違反した場合、しばしば重大なペナルティーが科せられることがある)。
こうしたことを理由に、企業などが今後各オークションサイトに対して、このようなグッズあるいは同等の目的・性質を有する商品類の出品を禁止指定にするよ うに強く働きかけるようになることが容易に想像されよう(元々オークションサイト側で「その他一般に売買することが禁止されている商品」という項目に属し ていると解釈してきたが、具体的に禁止指定品目として明示することになる場合を含む)。
もちろん、各オークションサイトで「出品禁止指定品目」に追加されたり、具体的に明示されることになったりした場合、以降そのような商品の出品を新規に行 えば当然のことながら出品物自体の削除アカウントの停止などの対象になる。(「禁止指定品目に追加され る」以前に新規出品を行った場合で、開催の途中で出品中の 商品が「禁止指定品目」に加えられることになった場合は、そのような商品の出品が社会的に重大な悪影響を及ぼすことが想定されるものでない限り、以降に手 動再出品を行わない限り出品物削除等が猶予される可能性はある)

ということで、残念ながら上記のメリットのうち(3)に該当するものの多くが失われることがやむを得ないことになるのかもしれない。



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last updated: 2006/11/14